Chromebook を購入し (て Crostini に Arch Linux を入れ) た話
使ってた iPad のボタンの調子が悪かったので移行先を探していたのですが、 「そういや 2-in-1 の Chromebook とかでいいじゃん」てことで Chromebook 1 を購入しました。
CPU が遅かったり aarch64 だったりで、Linux をちゃんと使おうとすると辛さがあるような気がしているので、 開発環境として使いたかったら x86 系のものを買っておいたほうが良いと思います。
操作感
iPad のかわりにしたくて買ったということもあり、タブレットとして使えるかは割と不安だったんですが、 割といい感じです。キーボードを外すとタッチ用の UI になり、少なくとも最近の Android を使ったことがある人は 操作で迷うということはないと思います。UI 自体もけっこう Android に近い。
Arch Linux を入れる
操作感とかはどうでもよくてこっちが本題です。
Chromebook の売りの一つが Linux の開発環境を簡単に作れるというものがあります。 この Linux 環境は Chrome OS の Gentoo の環境がそのまま見えるのでなく、Gentoo の上で立ち上げた コンテナが見えるという感じになっています。で、このコンテナは Debian が入っているのですが、 Arch Linux に慣らされているとパッケージが古くて我慢ならなくなってしまいます。 というわけでこのコンテナに Arch Linux を入れれば……… (ここで黙る) ………というわけです
で、例によって Arch Wiki に方法が書いてある のでそれを見てやれば基本的にはできます。ただ、日本語版の方法だと内容が古くて、非推奨になってるスクリプトを 使ったりしているので、最初から英語版の方法でやりました (日本語版でもできるのかもしれないけど)。
Arch Wiki を見れば分かることですが、おおまかな流れは以下のような感じです。
- LXC のイメージを使って適当なコンテナを作る
- コンテナの中をいい感じにする
- デフォルトのコンテナを消し、さっき作ったコンテナを penguin という名前にする
以下、Wiki に書いてあることからの差分と思える内容を書いていきます。
Arch Linux の公式配布は x86_64 だけなのですが、Arch Linux ARM の成果物を使った aarch64 用のイメージが配布されており、アーキテクチャ意識せずにインストールできます。
まず、適当なコンテナを作るステップですが、Wiki にある通りうまくいってもエラーが出ます (???) が、
本当にエラーの場合もあるらしく、コンテナができていないこともあります。
ぜんぜん調査していないので条件は謎ですが、lxc list
の中に作ったコンテナがあれば大丈夫そうです。
で、コンテナの中をいい感じにするステップですが、主にやつことは以下のような感じです。
- 任意でユーザ名を変える
- AUR から cros-container-guest-tools-git を入れる
- X と Wayland のサーバを立ち上げるようにする
- systemd-networkd と systemd-resolved を使うのをやめて dhclient を使うようにする (バージョンによっては必要ないらしいが、今回は必要だった)
まず、ユーザ名を変えるステップですが、デフォルトで alarm という謎な名前のユーザが uid=1000 を陣取っています。(よく考えると Arch Linux ARM の略ということに気づいた……) 名前からしてシステムで使ってそうなのですが、1000 番のユーザだから大丈夫と信じて好きな名前に変えます。
次に AUR から cros-container-guest-tools-git を入れるステップですが、あんまりメンテされていないらしく、
package()
で失敗する状態でした。05-cros-fonts.conf
がなくてエラーを吐いていたので、
適当に落としてきた 05-cros-fonts.conf を使うようにして回避しました。
でも本当はホストの fontconfig のファイルをバインドマウントするようにするのが正しいっぽい
ので後でなんとかしたい。
で、コンテナの中はいい感じにできたものとして、作ったコンテナを penguin という名前にすれば完了です。 どうやら完了後は再起動した方が良いっぽい。